伊藤健太郎が演じた歴史上の人物・時代劇の役まとめ:『光る君へ』の双寿丸、『アシガール』の若君、源義経から『豊臣兄弟!』の庄屋・石川清兵衛へ

稲田のあぜ道で年貢の帳面を手に城下町の方角を見つめる若い庄屋のイメージ(イラスト)
この記事のポイント
  • 『豊臣兄弟!』第37回から、大和郡山の庄屋・石川清兵衛を演じているのは伊藤健太郎さんです
  • 伊藤さんはこれまでにも、戦国の若君(『アシガール』)、平安の若い武者・双寿丸(大河『光る君へ』)、源義経(平泉の春の藤原まつり)など、時代ものの役を数多く演じてきました
  • 若君や武者を演じてきた伊藤さんが、今回は刀を持たない村の代表・庄屋を演じるのが見どころです。庄屋という役が史実でどんな立場だったのかもあわせて紹介します
  • 末の侍女・むぎを演じる信川清順さんとは『光る君へ』に続く大河での共演で、SNSでは「双寿丸といとの再会」と話題になりました

第37回「秀長の国」で、秀長の娘・末に良い米を分け、検地では村の側から秀長に力を貸した庄屋の石川清兵衛。演じる伊藤健太郎さんを見て、「どこかの時代劇で見た」と思った人も多いのではないでしょうか。伊藤さんは、戦国の若君から平安の武者、源義経まで、時代ものの役を重ねてきた俳優です。この記事では、伊藤さんがこれまでに演じた歴史上の人物や時代劇の役をたどり、今回の庄屋・石川清兵衛という役がそのなかでどんな意味をもつのかを考えます。清兵衛という人物そのものは石川清兵衛とはで紹介しています。

実った田のそばで庄屋が巻物を手に村人へ話すイメージ(イラスト)
戦国の庄屋のイメージ(イラスト)。庄屋は村の年貢や取り決めを預かる村の代表でした
目次

伊藤健太郎さんが演じてきた時代ものの役

まずは、伊藤さんがこれまでに演じた主な時代ものの役を一覧にします(伝統行事への出演も含みます)。

年 作品 役 時代 どんな役か
2017年 アシガール(NHK総合) 羽木九八郎忠清 戦国時代 戦国の小さな城の若君。現代から来たヒロインが仕える相手
2018年 LIFE!スペシャル 忍べ!右左工門(NHK総合) 数馬 時代劇コント(忍者もの) コント番組から生まれた時代劇コメディ
2020年 映画 十二単衣を着た悪魔 主人公 平安時代(源氏物語の世界) 現代の青年が『源氏物語』の世界に入りこむ
2022年 春の藤原まつり(岩手県平泉町) 源義経 平安時代末期 「源義経公東下り行列」で義経を務めた
2024年 大河ドラマ 光る君へ(第37回〜最終回) 双寿丸 平安時代中期 武士の世の先ぶれのような若い武者
2026年 大河ドラマ 豊臣兄弟!(第37回〜) 石川清兵衛 戦国時代(天正13年ごろ) 大和郡山の庄屋

戦国の若君 ─ 『アシガール』の羽木九八郎忠清

伊藤さんの時代劇の代表作として知られるのが、2017年のNHKドラマ『アシガール』です。現代の女子高生が戦国時代にタイムスリップし、足軽として若君を守ろうとする物語で、伊藤さんは彼女が恋をする若君・羽木九八郎忠清を演じました。羽木家はドラマのための架空の家ですが、小さな城を守りながら大きな勢力のあいだで生き残りを図る国衆の姿は、戦国時代の実際の小領主たちによく重なります。翌年には続編のスペシャルも放送され、伊藤さんの名前を広く知らしめた役になりました。

平安の若い武者 ─ 大河『光る君へ』の双寿丸

2024年の大河ドラマ『光る君へ』では、第37回から最終回まで、若い武者・双寿丸を演じました。紫式部を主人公にした宮廷の物語のなかで、双寿丸は貴族ではなく、腕一本で生きる武者として登場し、主人公の娘・賢子と心を通わせたのち、九州へと旅立っていきます。双寿丸はドラマのための人物ですが、貴族の世から武士の世へと時代が移っていく流れを、一人の若者に託した役どころでした。奇しくも、『光る君へ』の登場も『豊臣兄弟!』の登場も「第37回」からです。

源義経を務めた ─ 平泉・春の藤原まつり

ドラマではありませんが、2022年5月には岩手県平泉町の「春の藤原まつり」で、源義経が奥州へ下る姿を再現する「源義経公東下り行列」の義経役を務めました。コロナ禍で中止が続いたあとの開催で、祭りの来場者は過去三番目の多さになったと伝えられ、「伊藤義経」の効果が大きかったと報じられています。平安時代の終わり、兄・頼朝と対立して奥州藤原氏を頼った義経は、兄弟の物語という点で『豊臣兄弟!』とも響きあう人物です。

そして今回は、刀を持たない庄屋 ─ 石川清兵衛

若君、武者、義経と、刀を持つ側の役を多く演じてきた伊藤さんが、『豊臣兄弟!』で演じるのは、刀を持たない村の代表・庄屋の石川清兵衛です。庄屋は、村の田畑と年貢を取りまとめ、領主との取り決めに村の代表として立ち会う役目でした。秀長が大和で検地を行ったとき、村の側で実際に田を測る作業に立ち会い、年貢の新しい取り決めを受け止めたのは、こうした村の有力者たちです。武士ではなく、領主と百姓のあいだに立つ人を演じるという点で、これまでの役とはまったく違う立ち位置だと言えます。

清兵衛はドラマのための人物と考えられ、史料に名前は見当たりません。それでも、第37回で清兵衛が仏罰を恐れながらも秀長の検地に協力する姿は、寺社の国だった大和の村人たちが実際に置かれていた立場をよく映しています。庄屋という立場は庄屋とはで、清兵衛がなぜ仏罰を恐れたのかは石川清兵衛はなぜ仏罰を恐れたのかで、これからの展開の予想は石川清兵衛のその後はどうなる?で書いています。

▽ よく語られる話
時代劇で活躍する俳優は、武将や侍の役ばかりを演じる。
▼ 史実ではこうです
伊藤健太郎さんは若君や武者、義経を演じたのち、『豊臣兄弟!』では刀を持たない庄屋を演じています。戦国の村を支えたのは武士だけでなく、領主と百姓のあいだに立つ庄屋のような人びとでした。

『光る君へ』の「いと」と再び ─ 信川清順さんとの共演

第37回では、末の侍女・むぎ役で信川清順さんも登場しました。信川さんは『光る君へ』で主人公一家に仕える「いと」を演じた俳優で、伊藤さんとは二年ぶりの大河での共演です。末が清兵衛の家を訪ねる場面では、SNSに「双寿丸といとの再会だ」「一瞬『光る君へ』かと思った」といった声が相次ぎました。末とむぎが清兵衛の村を訪ねた理由は末とはで紹介しています。

第38回でも清兵衛は登場する予定です。秀長の改革のなかで清兵衛がどんな役割を果たすのか、筆者の予想は第38回、筆者が勝手に予想する見どころ7つにまとめました。

よくある疑問

Q. 石川清兵衛を演じているのは誰ですか?
A. 伊藤健太郎さんです。第37回「秀長の国」から登場しています。

Q. 伊藤健太郎さんはほかの大河ドラマに出ていますか?
A. 2024年の『光る君へ』で、第37回から最終回まで若い武者・双寿丸を演じました。

Q. 石川清兵衛は実在の人物ですか?
A. 史料に名前は見当たらず、ドラマのための人物と考えられます。ただ、庄屋が検地や年貢の取り決めに村の代表として関わったのは史実です。

Q. 『アシガール』の若君は実在の人物ですか?
A. 羽木九八郎忠清はドラマのための架空の人物です。

まとめ

伊藤健太郎さんは、戦国の若君、平安の武者、源義経と、時代ものの役を重ねてきた俳優です。その伊藤さんが『豊臣兄弟!』で演じるのは、刀を持たず、村の田と年貢を背負って領主と向き合う庄屋の石川清兵衛でした。武士の物語として語られがちな戦国時代を、村の側から見せてくれる役どころです。第38回で清兵衛がどう描かれるのか、これまでの役を思い出しながら見てみてください。

同じ回に出演する片岡鶴太郎さんについても、片岡鶴太郎が演じた歴史上の人物・時代劇の役まとめを作りました。大河八作すべてが実在の人物です。

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