陸奥宗光 宛
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| 追白、御てもとの品いかゞ相成候か、御見きりなくてハ又ふのと相成。世界の咄しも相成可申か、此儀も白峰より与三郎より少々うけたまハり申候。此頃おもしろき御咄しもおかしき御咄しも実に々山々ニて候。かしこ。拝啓。然ニ先生此頃御上京のよし、諸事御尽力御察申上候。今朝与三郎参、咄聞候所、先生の御周旋ニて長崎へ参り候よし、同人の事は元ト太郎が船の引もつれより、我々共ゞ御案内の通のセ話相かけ候人ニて、ことに海援隊外の者ニも在之候。先生御一人御引うけなれバよろしく候得ども、隊中人を見付ケ且、長崎ニ於、此度取入候屋鋪ニて養なふなど少々御用心無之候得バ、近立行カザルの御セ話がか〃り候と存候。小野生らが一条にか〃る事ハ小弟ヲ多少の儀論有之候。先承り候ニ付、早々一筆さしあげ候。十一月七日謹言〆後ト丙丁中四条通室町上ル西側沢屋御旅宿陸奥源二郎様才谷楳太郎御直披内用ナリ御独見 |
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| 追伸、お手元の品はいかがですか？見て頂かなくてはまた取引破談となります。世界の話もそうなりましたか。この話も白峰（白峰駿馬：海援隊士）と与三郎（神戸鳴海屋商人）から少々お聞きました。最近は面白い話も、おかしい話も山ほどあります。そして、先生は近日上京するとのことで、諸事ご尽力をお察しいたします。今朝与三郎が来て、話を聞くと先生の周旋で長崎へ行くとのこと。同人の事は、太郎（高松太郎：龍馬の甥）の船の話がもつれて、我々共々ご案内の通りお世話をかけております。これは海援隊の他の者も同じです。先生がお一人でお引き受けにはならず、隊中で人を見つけて且つ、長崎において、海援隊の本部屋敷で隊士を養うなど少々気を配って下さい。海援隊がうまく成り立つように運営しなければ、近い内に立ちゆかなくなり、世話がかかってしまうと思う。11月7日四条通室町上ル西側沢屋御旅宿陸奥源二郎様（陸奥宗光）才谷楳太郎（龍馬の変名）内々の話なので一人で見て下さい。 |
坂本龍馬の手紙139通（現代翻訳文）一覧
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